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北海道釧路市|時代の変遷に合わせ、日本古来の神道を後世に繋げる【鳥取神社】 (北海道釧路市 × 祈願)

北海道釧路市|時代の変遷に合わせ、日本古来の神道を後世に繋げる【鳥取神社】

鳥取神社

木下 正明 宮司

神社

荘厳な雰囲気に包まれた由緒正しき【鳥取神社】

インタビュアー: ではまずはじめに、鳥取神社様の特徴を教えていただけますか?

木下 正明 宮司:北海道釧路市にて、鳥取神社の護持運営に努めております。
恐らく神社と聞くと、初詣・お守り・どんど焼き※・七五三・初宮参り・お祓いなどを思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、当社もこのような行事を行っていますが、その他にも毎月、年に1回~数回、企業やお宅にお伺いし、商売繁盛や家内安全の祈願をさせていただいております。
これを"宅神祭(たくしんさい)"と言い、当社で一番の祭事になっています。
宅神祭は、神職が直接、企業やお宅にご訪問するので、その時々のお話や神道のお話などをさせていただいております。
また当社は、国立公園である釧路湿原を眼下に望む霊園に合祀のお墓を所有しており、どなたでも末永く安らかに眠っていただくことが可能です。

※どんど焼き(無病息災や五穀豊穣を願い、自宅等で飾ってあった松飾りやしめ縄などをやぐらと共に燃やす行事)

インタビュアー:鳥取神社様の歴史をお願いいたします。

木下 正明 宮司:明治17年・18年、鳥取県の士族が団結移住し、鳥取村が創始され、村の拠り所となる神社が創建されました。
また当社の"産土神(ウブスナノカミ)※"は、島根県の出雲大社の御祭神"大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)"を拝請し創建された由緒正しき神社になります。
簡潔に申し上げますと、鳥取県の武士が釧路市に移住し、鳥取村を作り、村人の信仰や憩いの場の役割として鳥取神社が創建された、ということですね。

※産土神(生まれた土地の守護神)

インタビュアー:木下様が神職を志した理由をお伺いできますか?

木下 正明 宮司:私は大学卒業後、電機メーカーで設計者として働いておりました。
そこの会社では、5~6年で一通りの業務を経験でき、在職6年目を迎え、転職を考えていた矢先に、義理の父から「鳥取神社を継がないか?」と声を掛けてもらったことがきっかけですね。
今は、義理の父より渡されたバトンを後世につなげるという使命と、地域の皆様の拠り所として今後も鳥取神社を残せるよう、貢献したいと考えております。

神様を信じることで、生かされる人生へ

インタビュアー:ペット祈願やペット供養を行っているとお聞きしました。

木下 正明 宮司:私もミニチュアダックスフンドを2匹飼っていることもあり、生き物を飼っている方々の気持ちがよくわかります。
ペットと長い時間一緒に過ごすと、本当の家族の一員のような存在になります。
近年よく、「ワンちゃん用のお守りはないの?」「猫ちゃん用のおみくじはないの?」といったお声をご参拝者様から頂いており、家族の一員であるワンちゃんや猫ちゃんの幸せや健康を祈ることは誰しもが思うことと考え、ペット祈願を始めました。
人間と比較すると、動物の寿命は短いので、「少しでも長生きして欲しい」「健康でいて欲しい」と思うのは皆さん同じであると思っております。
私の想いが皆様に伝わったためか、2019年に初めてペット祈願を行った際には、110頭のワンちゃんや猫ちゃんが祈願を受けに来てくださいました。
昨年、一昨年はコロナ禍ということもあり、ペット祈願を中止させていただいたのですが、毎年6月の最後の週の土日に、ペット祈願を執り行っております。
またペット祈願を行う際は、神殿に動物を入れてはいけないという決まりがあるので、神殿外にテントを張り、家族の一員であるワンちゃんや猫ちゃんの祈願をさせていただいております。
神様からの気を頂戴し、少しでも清く安らかに、長生きできるように祈願をさせていただいております。

インタビュアー:木下様が神職になられてから感じる面白さや難しさについてお聞かせいただけますか?

木下 正明 宮司:多くの方々は、日常の生活の中でスピリチュアルなことに気づかずに生活されていると思います。
皆さんは絡合(らくごう)という言葉を知っていますか?
絡合とは、一度関係ができた人とは、やり取りや連絡が無くても一生繋がっているということです。
よく政治家の方々は選挙時に支援者を募るために、公園などの街中で挨拶と共に公約を述べられますよね。
その際に、政治家の方と支援者の方で握手をされる場面を見たことがある方は多いと思います。
この握手という行為は、絡合を強めるので、支援者の方は握手をした政治家の方へ票を入れてしまう傾向があるのです。
なぜなら、握手をしたことで、絡合ができ、繋がりが生まれたためです。
絡合の関係にある人は、自分が何か良い行いをすると、相手にも、何か良いコトがおこるのです。逆も同じです。
つまり、みんなで良いことをするとみんなに良いコトが伝染するのです。
こういった考えや教えが神職をして感じる面白さになります。

また難しさではなく大変なことになるのですが、当社は民間で管理している神社なので、建物はもちろん、神社を後世に残すための維持費の捻出が大変です。
鳥取神社をこの先、200年300年と後世に残し、歴史を継承していかなくてはなりません。
ですが、難しさと面白さは、紙一重なので、大変なことや難しさであり、面白さややりがいがあります。

インタビュアー:「この箱を開けたら祟られる」と代々恐れられてきた黒い小箱のようなものがあるとお聞きしました!

木下 正明 宮司:この箱は、御判物(ごはんもつ)といいまして、現代でいう、表彰状や給料明細など、公式の文書を保管するものです。
当社にある御判物は、渡辺数馬という武士の御判物で、渡辺数馬の弟の渡辺源太夫の仇討ちの証拠書類が入っています。
人殺しの証拠書類が御判物の中に入っているので、「この箱を開けたら祟られる」と言われているのです。
実際に、渡辺数馬の末裔の方がこの御判物の管理をしていたのですが、体調が悪くなったり、亡くなられたりしたため、当社に御判物を納められました。
この渡辺数馬が荒木又右エ門他に助太刀を頼み成就した仇討ちは、日本三大仇討ちのひとつで、非常に貴重な資料になります。

インタビュアー:木下様が神職になられてから体験した印象深いエピソードがございましたらお伺いできますか?

木下 正明 宮司:当社は、出雲大社の大国主命(オオクニヌシ)様が御祭神で、併せて天照大神(アマテラスオオミカミ)様の神札をお分けしているのですが、ある時街中を歩いていましたら、初対面の方に「あなたの肩に大国主命様と天照大神様がいらっしゃるよ」と言われたことがあります。
他にも「あなた昨日札幌で、こういう顔をした方と会ってたでしょ?」と当てられてしまったことや、私が会っていた方の似顔絵を描いてくださった方もいらっしゃり、びっくりしました。
とても面白い体験で、印象深いですし、信心があり能力のある方は、神様が見えたり、お話が出来るのだと改めて実感しました。
もし今、神様を感じ取れない方がいらしたとしても、神様の存在を信じて生活を送ると、神様を感じることができるようになり、どのように生きればよいか分るようになります。
特に日本人は、昔からあらゆるモノに神様がいると信じているので、神様との繋がりが深いのですよ。
例えば、「失敗するかもしれない...」と思って生活を送っていると、本当に失敗しますし、「大丈夫!何とかなる!」と思って生活を送ると、物事が上手くいきます。

つまり、信じることで思った通りの人生を送ることが出来「一生懸命生きるのではなく、生かされる」ようになるのです。

ぜひ、皆さんも考え方を少し変えてみて、日々の生活を生かされる人生にして歩んでいただきたいです。

地域の皆様と協力して、地域を活性化し、日本の伝統を後世に残す

インタビュアー:鳥取神社様が抱える目標についてお聞かせいただけますか?

木下 正明 宮司:釧路市全体の地域活性化が目標になります。
その為に今は、ひがし北海道のブランド化を行っております。
道民はひがし北海道の事を「道東(どうとう)」というのですが、関東や関西、はたまた海外の方は「道東(どうとう)」という言葉は聞きなれないと思います。
なので、道東のことを「ひがし北海道」と呼ぶことにし、訴求力を増し多くの皆さんにひがし北海道の魅力を知っていただきたいと考えております。そのため地域の皆様と共に、様々なイベントや企画を行っています。
例えば、歌舞伎座での物産展やひがし北海道ブランド大学の開催、毎年9月14日に、ひがし北海道全国女相撲大会を開催しています。
この他にも釧路日台親善協会という台湾との友好親善を深める団体を設立したり、様々なイベントや企画を通して、道外の方や海外の方々に足を運んで頂き、地元地域の活性化に努めていきたいです。
もちろん、鳥取神社の存続も目標ではあるのですが、「鳥取神社を後世に残せる」という強い想いをもっていることで神様に生かされると思っております。

インタビュアー:最後に、今後ご縁があるであろう方々へのメッセージをお願いいたします。

木下 正明 宮司:皆さん、日々の生活を送ることは、大変だと思います。
昨今はコロナウィルスの影響を受けて、生活に縛りもあるように感じます。
その生きにくい状況を変えるためにも絡合を通して、良いコトを思い、実行して日々の生活を送っていただきたいです。
そうすることで、物事が上手く進みますし、神様の力を分けていただけます。
でも、それには少しの努力が必要になり、全く何もしなくても良いということではありません。
自身がより良い生活を送るための判断や行動を行っていただき、絡合を強め、「生きるよりも生かされる生活」を送って頂けたらと思います。
当社独自の占いでの今年の運勢は「努力を継続すると必ず大きな花が開く」です。
皆さんの掲げた目標や夢が大きな花開くことをお祈り申し上げます。
釧路市に遊びに来られる機会がありましたら、足を運んで頂けますと嬉しいです。
皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

data 店舗情報

外観
店名
鳥取神社
カテゴリ(業種)
神社
住所
〒084-0906 北海道釧路市鳥取大通4丁目2−18
電話番号
0154-51-2404
営業時間
9:00~17:00
アクセス
大楽毛線(38番線)『鳥取神社前』下車,徒歩1分 / 白糠線(36番線)『鳥取神社前』下車,徒歩1分 / イオン新富士線(88番線)『鳥取大通4丁目』下車,徒歩1分 ​

担当したメンバー

渡邊

渡邊

watanabe

大学卒業後、ゴルフ好きが高じてゴルフウェアの接客販売を2年半経験しました。
接客販売の経験から人とコミュニケーションを取ることが好きであると気づき、インタビュアーの道を志し現在に至ります。
現在は株式会社トリニアスにて、マーケティングライターとしても活動しております。
代表者様からお伺いしたお話の中から背景をたどり、店舗様のストーリーや魅力を最大限に伝えるお手伝いをさせていただきたいと考えています。
読者にストーリーが伝わる文章の作成を心掛けています。皆様とお話しできる日を心より楽しみにしております。

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